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コラム

2015.08 姉さん六角 京の道…こだわりの迷宮路地『千本中立売』

千本中立売 千本通ほど大きく変った通りはない。つい30年ほど前までは、そこは河原町や四条通と並ぶ賑わいだったが、着物産業が衰退し、大規模大学が京都市内から去ったりもして、かなり寂しくなった。
 この通りが、かつて大内裏の大極殿から九条の羅城門に到る平安京のメインストリート朱雀大路であったことも、今は昔の話でしかない。平安京になって350年、度重なる争乱で都も地方も荒廃し、大内裏の北にある船岡山の北西部が蓮台野という墓地になった。そこに埋葬された人々を弔うための卒塔婆が千本も建てられたことから、すでに平安時代末頃には千本通と呼ばれていたという。

 その千本通の丸太町から今出川の間、即ち千本中立売一帯…通称『千中(センナカ)』は、応仁の乱では西陣地の戦場となり廃れ果てた。その後秀吉によって建築された聚楽第も周りの大名屋敷もつかの間の栄華、豊臣家の内紛の末たちまち取壊されてしまったが、江戸時代を通じて徐々に歓楽街と姿を変えて復活した。
 水上勉の名作「五番町夕霧楼」の舞台となった遊郭が姿を消したのは随分昔のことだが、千中ミュージックが無くなったのは、それほど遠い昔ではない。表通りでは、かつての有名料亭も老舗呉服店も殆ど姿を消した。が、無数にある迷路のような小路や路地に入れば、江戸時代初期からの鰻やスッポンのこだわりの料亭にまじって、今も懐かしい赤ちょうちんの居酒屋路地や、食品・小物・雑貨等のお店、それに新しいテイストを加えた町家カフェ等が点在し、地図を手にした旅人の姿も多く見られる。

 老舗は遠方にも馴染み客を持っている。センナカも恐らくは地元の人々だけを対象にしていないのだろう。店主がこだわればこだわるほどお客の層は狭くなりそうだが、ほど良く繁盛しているのは、京都人だけでないディープなフアンがいるからに違いない。
 ネット社会の到来によって1200年の『こだわりの街』が、今再生しつつある。(M)

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