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コラム

2016.05 京の食材…苦くて渋くて甘い まろやか風味の『宇治茶』

茶畑 『夏も近づく八十八夜~(^^♪』と、唄われる新茶の季節である。花の季節が終わって一斉に新緑が濃い緑に代わるこの時期、茶葉の新芽が摘み取られる。温暖化の影響もあって、最近は4月中旬から摘み始められ、その最も早い時期の新茶は、テアニン等のアミノ酸が豊富で『走り新茶』として味も香りも格別である。

 栄西禅師が宋から持帰って明恵上人に譲り渡した茶種は、清滝川沿いの高山寺で栽培された。元々は禅僧の修行の妨げになる眠気の抑止効果で、お寺さんで栽培されていた医薬品だった。次第に一般に普及するようになって、陽光を求めて南へと拡がり、京都府南端の内陸部、宇治川と木津川沿いの渓谷で栽培されるようになった。川霧を受けたみずみずしい茶葉は、煎って揉んでまた煎って揉んでの作業を経て、苦味と渋みそしてほのかに甘味も含んだまろやかな味に仕上がる。

 このまろやかな茶葉を、宇治で開発された日本独特の方法で、さらに贅沢に仕上げたのが抹茶である。今やお目にはかかれない深窓の令嬢のように、かつては葭簀、今は紗で覆って直射日光を避けて育てた柔らかな新芽を蒸して、揉まずに石臼で粉末状にする。そのまま溶かして飲むから栄養価も高く覚醒作用も大きい。戦国武将が戦の前に好んで茶席を設え、陰謀を練り作戦を立てたのは、抹茶の効能が何よりだったに違いない。昨今の肉食系女子が好むケーキやチョコ等の抹茶スイーツも、籠絡作戦の思案に効果があるのかも知れない。

 忙しない今日この頃、手っ取り早いペットボトルのお茶が好まれるが、時には『茶の湯』とまでは言わないが、せめて急須で漉したお茶をゆっくり楽しみたい。 (M)

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